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東京マラソン2024ボランティアリーダーサポート振り返り、ボランティアリーダー・リーダーサポート懇親会を行いました!

2024.04.22


「東京マラソン2024」から3週間後の3月23日(土)、東京・TOC有明で「東京マラソン2024ボランティアリーダーサポート振り返り」を行いました。2019大会以来、5年ぶりのリアル対面による開催となった振り返りには、今大会でリーダーサポートとして活動した約80名が参加。東京マラソン2024終了後に実施したボランティアリーダー、リーダーサポート対象のアンケート回答をまとめた活動報告書を紹介した後、振り返りとして「他のリーダーから得たこと・学んだこと」、「新しいリーダーを受け入れるために工夫したこと」、「新しいリーダーサポートの像」などをグループワークで話し合い、意見を共有しました。

はじめに東京マラソン財団社会協働事業本部の村澤副本部長が開会の挨拶に立ち、大会当日のボランティア参加率が昨年よりも高く感じ、リーダーサポート皆さんの臨機応変な対応に感謝を伝えました。一方、一部のボランティアにルール、マナーの良くない事例があったことから「次大会に向けてはランナーマナー啓発を参考にして、ボランティアルールとマナー向上を上手く融合させて分かりやすい運営を検討したいと思います」と2025大会への課題解決を掲げました。また、今大会のレース中に転倒してお亡くなりになったランナーがかつて東京マラソン、東京レガシーハーフマラソンにボランティアとしても参加していただいたことに触れて、ご冥福とご遺族の皆さまに対して哀悼の意を表しました。

振り返りは活動ブロックごとに3~5名程度の班に分かれて、グループワークの形で実施。1つ目のテーマとして「他のリーダーから得たこと・学んだこと」、「新しいリーダーを受け入れるために工夫したこと」、「一緒に活動するリーダー・リーダーサポートが継続的に関わってもらうために工夫したこと」の3点に関してまずは個人で考え、次にグループ内で話し合い、全体共有としてまとめた意見を発表しました。

各グループで発表された意見は以下の通りを一部抜粋してご紹介。

■他のリーダーから得たこと・学んだこと
・基本を大切にして守ること。
・メンバー、リーダーに対して尊重、敬意を払う。
・好感を呼ぶよりも反感を持たれないような丁寧な言葉遣いでの説明。
・グループチャットでの情報共有を残しておくことが今後の財産になる。
・トラブルがあった時に妥協しない。

■新しいリーダーを受け入れるために工夫したこと
・分科会でリーダーサポートからの説明は必要最小限にとどめ、リーダーからの質問に時間の大部分を費やした。
・LINEなどでコミュニケーションを取ることでリーダーの不安を残さないようにする。
・教えすぎない、ただし質問にはきちんと答える。
・活動場所の下見に大勢で行くことで気づきが増える、準備する姿勢の大切さを学べる機会を提供できた。
・コースを頻繁に巡回し、リーダーに声をかけて常に状況、困りごとを聞く。
・新しいリーダーだけでなくスポーツボランティアに慣れていないリーダーもケアすることが今後必要ではないか。
・あまり過保護にはせず見守ること。本当に困ったことがあった時に手を差し伸べる。

■一緒に活動するリーダー・リーダーサポートが継続的に関わってもらうために工夫したこと
・当日参加するリーダーが安心して活動できるようにするためにはどうしたらいいかを考えることが大切。
・任せることによって達成感、やりがいを感じてもらうことでそれが自信になり、またやろうと思う気持ちにつながる。
・説明会の後にみんなで一緒に食事に行き、その後に下見にも行ったことで親睦を深められた。
・結果論だが、リーダー同士の横のコミュニケーションを促したことで、リーダーにとってはこうしたやり方もあるんだという気づきにつながったのではないか。


振り返りの2つ目のテーマは「新しいリーダーサポートの像を考える」。1つ目の振り返りを経て再認識したこと、新たに気づいたことをもとにそれぞれ考え、グループ内でまとめました。今後、新しいリーダーサポートの仲間が増え、活動の幅がさらに広がっていくことを期待して、各グループから全体発表された「新しいリーダーサポートの像」は以下の通りとなります(一部抜粋)。

■新しいリーダーサポートの像
・現状を冷静に見て、バランスよく周囲を協力し、サポートできるひと。
・大会の成功を目指し、改善の提案やリーダーをはじめ関係者のサポートができるひと。
・想像力豊かに準備を楽しめるひと。
・やさしくて温かな雰囲気を作って見守ることができるひと。
・東京マラソン愛があり、東京マラソンが一番好きなひと。
・周りを巻き込み、ともに成長できる人。
・すべての人を受け入れ、人のつなぐことが好きでつながりを大事にできるやさしいひと。
・世代関係なくリスペクトできるひと。
・活動内容を理解して見守る案内役。
・東京マラソンもランナーもボランティアも全力で応援したいひと。

振り返りの3つ目では、ボランティアの皆さん同士で「褒めあいカード」を送り合いました。これは東京マラソン2024で一緒に活動した仲間たちに対して感謝の言葉や、仲間の素敵なところ・好きなところをメッセージに書き、ギフトカードとして送るものです。最初は同じグループ内で送り合っていたカードが次第にグループを超え、さらには東京マラソン財団スタッフに対しても送られるサプライズもあり、参加したリーダーサポートの皆さん、運営スタッフ全員の笑顔があふれる時間となりました。

最後に、東京マラソン財団社会協働事業本部の山本本部長が閉会の挨拶。改めてボランティアの皆さんの活動に対して感謝の言葉を述べるとともに、活動報告書の中から印象に残ったボランティアメンバーの意見を紹介、共有しました。そして、東京マラソン20回大会を迎える2027大会で『世界一あたたかく・優しい大会』を実現し、より多くの人たちに『東京マラソンって、良い大会だね』と思っていただけるような取り組みを明示していくことを述べました。

振り返りの後は同じ会場で「東京マラソン2024ボランティアリーダー懇親会」が行われ、ボランティアリーダー、リーダーサポート合わせて約200名が参加。各テーブルでは参加者の皆さんが大会前の準備や、大会当日を振り返りながら思い出話に花を咲かせていました。

今大会初めて東京マラソンのボランティアにリーダーとして活動した大学生のヒヨリさんにお話をお伺いすると、「今日は他の場所で活動されていたリーダー、リーダーサポートの皆さんとお話をさせていただいたのですが、普段は社会人の方と関わる機会は多くないので新鮮ですし、色々なお話を聞くことができ、人として成長させてもらえているなと思います」とニッコリ。今後も引き続き東京マラソン、東京レガシーハーフマラソンのボランティア参加に意欲を見せるとともに、同世代のボランティア仲間を増やしていきたいと話していました。

また、懇親会では東京マラソングッズが当たる抽選会も開催されて大盛り上がり。さらに会場内ではボランティアの皆さんに感謝の気持ちを込めたサンキューメッセージ動画が放映され、東京マラソンEXPO会場のボランティア受付に設置された「Thank You Volunteer Message」のバナーも掲示。このバナーにはランナーからボランティアの皆さんへ、またボランティア同士による「ありがとう」のメッセージがぎっしりと書き込まれており、バナーの数は8枚にもなりました。これら動画やバナーのメッセージを受け取った皆さんはとても喜んでいる様子で、大きな笑顔が広がっていました。

あらためて、東京マラソン2024を笑顔で支えてくださったボランティアの皆さん、ありがとうございました!また来年、東京マラソン2025でお会いしましょう!

*1リーダーはVOLUNTAINER登録している方で、スポーツボランティアにおける活動をチームリーダーとして担う役割に挑戦したい方がエントリーし、東京マラソンではチームリーダーとして活動現場を取りまとめ、円滑な大会運営をサポートしてくださる方々です。
リーダーについて詳しく知りたい方はこちら
*2リーダーサポートはVOLUNTAINEリーダー登録をされている方で、ボランティアリーダーとしての経験を活かして、新しいことに挑戦したい方がエントリーし、東京マラソンではリーダーをサポートするほか、VOLUNTAINERの運営サポートなどの役割を担ってくださる方々です。
リーダーサポートについて詳しく知りたい方はこちら


参加者インタビュー
赤尾 佳則(あかお よしのり)さん

活動ブロック・役割:フィニッシュブロック・手荷物のリーダーサポートとして活動

今回初めてリーダーサポートとして活動した赤尾佳則さんにお話をお伺いしました。


Q.東京マラソンのボランティア活動を始めたきっかけを教えてください。
A.私はランナーとして東京マラソンを走ることも好きでして、ランナーの皆さんを支えたいと思ったことがきっかけです。それでランナーのエントリーに落選した時にボランティアとして参加するようになりました。ボランティアとしては今回の2024大会が10回目ぐらいの参加になるかと思います。


Q.リーダーサポートをやってみようと思ったきっかけを教えてください。
A.リーダーとして関わる中で、リーダーを支えたい、運営に近いところをもう少し見てみたいという気持ちからリーダーサポートにエントリーしました。


Q.初めてリーダーサポートの活動をする中で印象に残った出来事を教えてください。
A.担当したのはフィニッシュエリアの手荷物だったのですが、実は手荷物を担当するのは初めてでした。さらに言いますと、同じ場所で活動したリーダーも全員初めてリーダーとして活動する方ばかりだったんです。ですからもう開き直って「チーム・フレッシュリーダーズ」と名付けて、みんなで団結することはボランティアとして共通だということに信念を置いて活動しました。


Q.全員が初めての活動という中で工夫したことを教えてください。
A.事前の説明会の場でまず新人リーダーの不安を解消することに努めようと思い、とにかくリーダーからの質問を聞くことに徹しました。自分に関してはマニュアルを徹底的に読み込み、またリーダーサポートミーティングで先輩方に色々なことを教えてもらい、たくさん質問をしました。先輩の皆さんが家族のように見守ってくださいましたので、そこで自分の不安は解消されました。それと同じ経験を新人リーダーの皆さんにもしてもらおうと思ったんです。


Q.大会当日の「チーム・フレッシュリーダーズ」の活動はいかがでしたか?
A.おかげさまで当日はバッチリでした。チームとしてまとまっていましたし、それぞれの人柄、性格を活かした活動ができました。私も含めリーダーも皆さん新人でしたので、お互いを助けようという雰囲気が出ていたと思います。


Q.初めてのリーダーサポートの活動を終えられて、今はどのような感想ですか?
A.充実感と達成感は非常に大きかったです。それと同時にこれは一人ではできないことであり、人とのつながり、助け合いの大切さをこれまで以上に実感しました。


Q.今回の振り返りでは他のリーダーサポートの皆さんとどのような話をしましたか?
A.色々な関係各所に横串を刺せるのがリーダーサポートという話も出たのですが、リーダーサポートならではの魅力を再認識しましたし、やっぱり一番下で支えるという役割に関して魅力を感じられるかどうかが大事ということがすごく印象に残りました。リーダーサポートは三角形の一番上ではなく、逆三角形の一番下だよと教えられたのですが、ここはより多くの人に笑顔を届けられるポジションでもあるということを本当に再認識しました。


Q.これからボランティアを目指す人に向けてメッセージをお願いします。
A.ボランティアは楽しいですよ、というのが第一のメッセージです。ボランティアをすることで私の人生が豊かに活かしたと思っています。仕事をする中でも人をまとめる場面でスキルを使えますし、ランナーとして大会に出場する時にも楽しみが増えます。リーダー、リーダーサポートになると黒子の役割が増えるのですが、それはさらに深い喜びにつながるような気がしています。また、主役を張れるくらいのスキルも身に付くのですが、そこであえて黒子に徹することによって人生がより輝くと、私は思っています。


Q.ボランティアとしての今後の活動予定がありましたら教えてください。
A.実は「次回も活動したいですか」というアンケートで「分からない」と回答してしまったんです。それは今回の達成感が大きすぎて抜け殻状態になってしまっていました。でも、今回の振り返りに参加して、東京マラソンのボランティア、リーダーサポートをまたやりたいなと思いましたし、次もやったことがないエリアで挑戦してみたいと思いました。

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