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東京レガシーハーフマラソン2025活動レポート 〜前編〜 10月17日(金)・18日(土)東京レガシーハーフマラソンEXPO 2025(ランナー受付)

2025.11.17

2025年10月19日(日)、「東京レガシーハーフマラソン2025」を開催しました。雨が心配されましたが、日差しも時折のぞく曇り空のもと、エリート、準エリート、パラアスリート、車いす、障がい者、学生個人、学生チーム、一般の部と合わせて約15,000名のランナーが参加。国立競技場をスタート・フィニッシュとするコースの中で、ランナーの皆さんは新しい自分の可能性を感じたり、街の新たな価値を発見するなど様々な思いを巡らせながら東京を疾走されたことと思います。

そして、ランナー、応援していただいた方たちと合わせて大会を支えた主役と言えば、そう、ボランティアの皆さんたち。今年も無事に「東京レガシーハーフマラソン2025」を終えることができたのは、ご協力いただきましたボランティアの皆さんのおかげです。
本当にありがとうございました!

ボランティアの皆さんの活動は大会2日前、10月17日(金)からスタート。会場となる国立競技場では午前11時に「東京レガシーハーフマラソンEXPO 2025」がオープンし、多くの参加ランナーたちでにぎわいました。ランナー受付の各テーブルではボランティアの皆さんが二次元コードの確認、アスリートビブスの配付、案内などをテキパキと進めていました。

4大会連続で参加しているボランティアリーダーに話を伺いました。2022年に開催された第1回大会ではまだ新型コロナの影響が大きく、ランナーの体調管理をアプリで確認するなど複雑な作業があったとのこと。現在は、その当時と比べるとランナー受付もかなり効率化、電子化されており、それによって作業がスムーズに進められるようになったとのことです。

「作業自体がスマートになっているのもそうなのですが、大会そのものが回数を重ねるごとに成熟化されており、年々スムーズになっています。そうした体験ができるのも歴史がまだ新しい大会ならではの面白さですし、東京レガシーハーフマラソンは初心者ランナーも多く参加されていることと思いますが、ボランティアとしても新しく参加するにはとても良い大会だと思いますね」

そして春の東京マラソンとの大きな違いとして感じられるのは、やはりホッコリとした“アットホーム感”です。

「頑張ってください!」

受付後にボランティアから送られるこの温かいエールに、大会直前で不安だったり緊張気味だったランナーも思わず笑顔。参加ランナー数が15,000名というのは十分に規模の大きい大会ではあるのですが、それでも東京マラソンと比べれば規模は小さい。その分、ランナーとボランティア一人ひとりの距離がより近く、ボランティアの皆さんからのエールはきっとランナーの背中を押す掛け声になっていることでしょう。

そうしたボランティアの皆さんの支える力が大会成功の源となっている東京レガシーハーフマラソン。実際に参加したメンバーは今回の活動を通じてどのような感想を持ったのでしょうか。ランナー受付を担当した髙橋明子さんにお話を伺いました。

「そもそもボランティアに参加した明確なきっかけはあまりなくて、割と“不純”と言いますか(笑)、すごく軽い気持ちからだったんです」

そう明るくボランティア参加のきっかけや経緯を話す髙橋さん。最初のボランティアは上野動物園で「パンダが見たい!」、そんな気持ちから気軽にスタート。その後は東京都の観光ボランティアに携わり、またスポーツ観戦が好きで「自分は運動できないけど応援する側はやりたい」と思ったことからスポーツボランティアにも参加し始めたとのことです。

「スポーツボランティアって、1回で一つの場所にみんなで集まって、ワーッとパワーを注ぐのが好きですね。最初に参加したのが2019年のラグビーW杯。その時に『楽しい!』と思って味を占めてしまいました(笑)」

その後、2023年に福岡で開催された世界水泳選手権にも参加し、その時に一緒に活動した仲間から誘われたのが東京マラソンのボランティアでした。

「東京在住ですので大会自体はもちろん知っていましたが、ボランティアがあるということは全く知らなかったんです。グループで参加して、清澄・門前仲町ブロックのコース給水で活動したのですが、すごく面白かったですね」

実はこの時、髙橋さんも高校時代の友人を「無理やり(笑)」誘ったのですが、この友人がなんとこれをきっかけにボランティア活動に大ハマり! 今では髙橋さんの知らないところで今年9月の世界陸上のボランティアに応募し、2人で一緒に参加。「東京マラソンのボランティアに誘ってくれてありがとう」と感謝されているとのことです。

こうしてボランティア活動をしながら、その輪を広げている髙橋さんですが、さらにその活動の幅を広げるために、昨年の東京レガシーハーフマラソン2024でリーダーデビュー。今年の東京マラソン2025では「色んなものが1日で体験できるから」と先輩リーダーのアドバイスをもとにマラソンフィニッシュブロックでリーダーとして活動しました。

「聞いていた以上に、すごく良かったです。フィニッシュ地点での活動自体はすごく大変だと言われていますが、走り切ったランナーたちを迎え入れる喜びを体験できて、本当に良かったなと思いました」

こうしてリーダーとしての経験も着実に積んでいる髙橋さんですが、まだ若いリーダーだからこそ見えてくるボランティア全体の課題や目標もあるとのことです。

「ベテランのボランティアばかりに囲まれてしまうと、新しく始めた人は萎縮してしまう場合もある。悪気はないのですが受け取る側は様々です。もちろん先輩から薫陶を受ける場合も多いのですが、私がリーダーを目指した理由はそこでした。ベテランと新人の“壁”をなくしたい。どちらかというとリーダーはトラブル対応とか、みんなが気持ち良く活動できるように気配りする係。そこに上下関係などなく、みんなでワイワイとやりたいなと思い、リーダーを目指しました。」

ボランティアを通じて「1つでも良い体験をして帰ってほしい」というのが髙橋さんの願い。まさに前述の友人がそうだったように、ボランティアを楽しい思い出・体験として感じてもらい、仲間を増やしていきたいと希望を燃やしています。

「ボランティアを特別なもの、何か高い意識がないとできないものと考えるのではなくて、私のように『パンダが見たい』とか(笑)、そんな軽い気持ちで日帰り旅行に行く感覚で『ちょっとやってみる?』くらいで考えてもらえたらと思っています」

髙橋さんの実体験として観光ボランティアもスポーツボランティアも最近は若い世代が積極的に参加しているとのこと。「シニアと若い世代、色々な世代を上手くブレンドすれば、絶対に良いモノができる!」と目を輝かせる髙橋さん。今後、ボランティアの輪をさらに大きく広げていくことに期待したいです!

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